2018-10-15: DM42のfirmware v3.7以降には、一部個体でUSB cableを接続するとfreezeするbugがある。Affectしている場合はv3.11へのupdateで解消するので適用を検討されたい。
*** 更新情報ここまで ***
注文していたSwissMicros DM42 (往年の名機HP-42Sのclone)が届いた。
左側はDM42、右側はSwissMicros DM-15L (HP-15Cのclone) |
* key pressの感触は固め (特にENTER)
* LCDが大きくとても見やすい
* 本体の質量は176g (電池込み)で、SwissMicros DM15L (電池込み)が129gなのと比較して重い
* 黒い艶消しの塗装・表面処理がなされているAl製 (かは未確認だがおそらく金属製)筐体
* DM42が薄いこともあり、よりsolidに感じられる
User manualが公開されているので参照されたい。
cf. [DM42 User Manual](https://www.swissmicros.com/dm42/doc/dm42_user_manual/)
なお、現時点 (2017-12-26)では電池交換についていまいち分からないので、今後情報のupdateがなされるのを待ちたい (ざっくり検索してみた限りはCR2032×1のようだ)。
cf. [SwissMicros DM42 | A collection of programmable and non-programmable calculators](http://calculators.torensma.net/index.php?page.id=16&calculator.id=724&action=detail)。
ちょっと使ってみる
よくわからなくなったときは、とりあえずEXITを押せばOK。とにかく元に画面表示に戻るまでEXITを押す。
日付と時間がズレているので修正
* □+SETUP (0)でSetup menuに入る
* 3. Settingsを△/▽で選択してENTER
* 1. Set Timeと2. Set Dateでそれぞれ時間と日付を調整できる。下に+1Y (1年足す)とか出ているのでそれらの中から適切な機能を選んで日付と時刻を合わせたらENTERを押して確定する
stack表示の調整
* XYZTL (default) → X, Y, Z, Tの4つに加えてlast answer (L)を表示する。L-registerの内容は□+LAST X (x≶y)でX-registerにcopyされる。T-registerは特殊で、ここに入った値はstackが1段下がった時にZ-registerにcopyされる
stackを用いた演算について
数値を入力すると最初にX-registerに、以下ENTERを押すごとにY → Z → Tと順に積まれていく。1つのoperandに対する演算はX-registerに適用される (eg. √とかlogとかsinとか)。2つのoperandsに対する演算はXとYの両registersを引数とし、演算結果をX-registerに積む。このとき、Y←Z, Z←Tでregistersの内容がcopyされる。
mode設定
□+MODES (+/-)でmode設定に入る。
関数電卓ではお約束の角度単位 (DEG/RAD/GRAD)、複素数表示形式のRECT/POLARなどが調整できる。
disp設定
□+DISP (E)でdisp設定に入る。
やはり関数電卓で重要な数値の表示形式を設定する。
* FIX → 小数点以下の表示桁数を固定
* SCI → scientific notation、科学技術計算でよく出てくる指数による表示
* ENG → engineering notation、指数表示だが3ごと (SI接頭辞に対応する)表示
など。
CASIOの関数電卓とかだと確か[E↔F]みたいな名前の機能があって (手持ちのfx-JP500だとENGと←が対応?)表示を切り替えるが、HPのRPN電卓ではdisp設定から行う。
menu keyについて
* menu key (function key)はdefaultでは表示されていないが、機能そのものは
[Help][Menu][ ][Volum][RegFm][FonSz]
の順に割り当てられている。[Menu] (左から2番目)を押下して表示/非表示を切り替える
* □+CUSTOM (2)でcustom menuを表示 → □+ASSIGN (1)でよく使う機能を最大18個登録できる
よく使う関数や機能が何かは人や用途によって違うが、以下のようなものは候補になるんじゃないかと:
* IP (integer part) → 整数部分を取り出す eg. 16.22 → 16.00
* MOD (modulo) → 整数除算の余り eg. 2 MOD 7 → 2
* GAM (gamma) → Γ function (階乗の一般化)
* COMB (combination) → nCr (組み合わせ)
* PERM (permutation) → nPr (順列)
既に割り当てられていても□ (shift?)を押さないといけない機能 (πとかy^xとか)をよく使う場合には有効活用できるだろう。
その他、気になったことなど
off時の画面表示
DM42のdefaultでは電源offでも画面に何かしら表示されているがこれは正常。
確か設定で切れるはず。
なお、好きな画像を表示するようにもできる:
cf. [DM42の画面にNieR:Automataの2Bさんの画像を表示する](https://typeinf-memo.blogspot.com/2018/02/swissmicros-dm42off-imagenierautomata2b.html)
stack段数設定について
HP 50gだとstack段数は実質的に∞ (memoryの上限がlimit)だし、WP 34S (HP 10b/HP 20bのfirmware改造版)だと4段と8段を切り替えられるが、DM42 (中身のFree42)では今のところこの機能はないようだ。
programmable
試しにユークリッドの互除法を実装してみたので参照されたい:
cf. [SwissMicros DM42で簡単なprogramを組んでみる](https://typeinf-memo.blogspot.com/2018/03/swissmicros-dm42program.html)
firmware updateについて
DM42はfirmware updateによりbugfixや機能強化がなされる。方法については既に記事を書いているので参照されたい:
cf. [SwissMicros DM42のfirmware update](https://typeinf-memo.blogspot.com/2017/12/swissmicros-dm42firmware-update.html)
参考URL
* [SwissMicros](https://www.swissmicros.com/dm42.php)
* [HP-42S - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/HP-42S)
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