2018年2月20日火曜日

SwissMicros DM42のOFF Imageとして『NieR:Automata』の2Bさんを表示する

SwissMicros DM42 (HP-42SのemulatorであるFree42で動くRPN calculator)は、originalのHP-42Sよりも表示領域が拡張されていて、電源をoffにすると画像が表示されるようになっている。

好きな画像を適当に加工すれば表示できるので試してみた。


図1 2Bさん@DM42

図2 並べてみた

DM42へのOFF image (OFFの時に表示される画像)の書き込み方


cf. https://www.swissmicros.com/dm42/doc/dm42_user_manual/#off_images

DM42をUSB cableでPCに接続し、□SETUP → 1. File → 3. Activate  USB Diskを選択するとDM42の記憶領域をUSB mass storage (USBメモリ)として読み書きできる。領域のfilesystemはいわゆるVFAT (FAT32)なので、Linuxでmountする時には:

% sudo mount -t vfat -o rw,uid=1000,gid=1000 /dev/sdb /mnt/dm42

のようにする。ちなみに、-t vfatでfilesystemにVFATを指定、-o以降に渡してあるのは:

* rw → 読み書きモード
* uid=1000 → fileの所有者を1000 (たぶん一番最初に作った一般ユーザアカウントのid)にする
* gid=1000 → fileの所有groupを1000 (同上)にする

※VFATにはfileの所有者/所有groupの概念がなく、uidやgidを明示的に指定しないと所有者がrootになる。mvやcpを発行するのに一々sudoをつけるのが面倒なので指定

以上の設定で/dev/sdb (著者の環境ではこれがDM42の記憶領域)を/mnt/dm42にmountする。

この時、/mnt/dm42/以下に見えるOFFIMG directoryに適切なimage file (大きさ400×240, 色深度1bit, BMP)を放り込むと、電源off時ランダムで表示されるようになる。

書き込み終わったらPC側でumount後、/sys/block/sdb/device/deleteに1を与えて安全に取り外せる。

% sudo umount /mnt/dm42
% echo 1 | sudo tee -a /sys/block/sdb/device/delete


大きさ400×240で色深度1bitなBMP画像の作り方


cf. [白黒(1ビット)画像の作り方](http://yay.cla.kobe-u.ac.jp/~jm/edu/2015/media/errorta/)

GIMPを使った。InkscapeやPhotoshopでも勿論できるが、ここでは解説しない。

* 画像を取り込むか描く
* Image → Mode → Grayscaleを選択してGrayscaleにする
* Colors → Brightness-Contrast...を選択し明るさとコントラストを調整する
* Image → Scale Image...で大きさを調整する
* Image → Canvas Size...で横400×縦240に設定
* Move toolで表示する部分を調整する
* Image → Mode → Indexed... → Colormap → Use black and white (1-bit) paletteを選択
* Dithering → 適切なcolor ditheringを選び Convert


最後に


2018-02-12にDM42のfirmware v.3.3がreleaseされた。詳細については以下linkを参照されたい。

cf. [Index of /dm42/firmware](https://www.swissmicros.com/dm42/firmware/)


人類に栄光あれ。

2018年2月2日金曜日

Sanwaのデジタルマルチメータ CD771のヒューズ交換

Sanwa (三和電気計器)のデジタルマルチメータCD771で乾電池の電圧を測定しようとした所、新品の電池に対しても全く反応がなかった。

最初はテストリードの断線や端子の接触不良などを疑ったが、ヒューズの切断という可能性に思い至った。調べてみると、電流(uA/mA)/1.5V乾電池の電圧測定を行う端子 (図1の赤矢印)に繋がる500mA/1000Vのヒューズが切れていると分かった。

あいにく予備のヒューズを持っていなかったため、通販で調達し交換した。


図1 CD771の正面。赤矢印は小電流/1.5V乾電池の起電力測定の端子

図2 CD771の背面。赤矢印は乾電池ボックス固定用のネジ穴

図3 左は取扱説明書の上に乗せた乾電池ボックス。右の本体の赤矢印はネジ穴

図4 左は本体正面側。赤線で囲んだ場所に今回切れたヒューズが取り付けてあった。
右は本体背面側で赤矢印は予備ヒューズを入れておく場所

図5 今後に備え、カバーを外して予備のヒューズを入れておく

図6 新しいヒューズを入れる。逆の手順で本体を組み立て、動作チェックをして作業終了

ちなみに、使用されているヒューズはガラスのケースに入ったタイプではないため、外見からは切れているかどうかが分からない。従って、デジタルマルチメータの導通チェック機能などを使って導通を調べる必要がある。

今回は別のデジタルマルチメータで導通を調べたが、仮にCD771しか持っていなくてもヒューズを取り外した状態で一旦組み直して導通チェックは可能だ (導通チェックの端子は今回切れたヒューズと関係ないので)。