2015年7月13日月曜日

ASUS X200LAのtouch padを使いやすくする

ASUS X200LAのtouch pad (Focaltech製)の使いにくさには心底辟易していた。

具体的には物理的にクリックしづらいし (しかも音がうるさい)、スクロールできない点が特に気に入らなかった。

しかし、synclient (/usr/bin/synclient)というprogramを通して適切な設定をすると非常に使いやすくなる。

各種準備

Linux kernelの準備


Linux kernel 4.1にはdriverが含まれている:

> Device Drivers → Input Devices → Mice → Focaltech driver

synclientのinstall


xserver-xorg-input-synapticsというDebian packageに含まれている。

設定

以下の設定だけでも非常に使い勝手が向上するが、他にもホイールスクロール (iPodのあれ)のエミュレーションなどもできる。


2本指でタップ → 右クリック


% synclient TapButton2=3

3本指でタップ → 中クリック


% synclient TapButton3=2

2本指で縦方向にスライド → 画面スクロール


% synclient HorizTwoFingerScroll=1

設定の永続化


synclient commandによる設定は次回のX sessionには引き継がれない。よって、何かしらの方法でsessionの開始時に自動設定するよう仕掛ける必要がある。

たぶん一番かんたんなのは~/.xsessionに直接synclientのcommandを羅列する方法で、当方ではこれを採用している。

リンク

synclientの詳しい使い方はArch Linuxのwiki (https://wiki.archlinux.org/index.php/Touchpad_Synaptics)やmanを参照。


2015年7月2日木曜日

yaskkservで北極三號を使う

北極三號 (ほっきょくさんごう)は、SKK向けの旧仮名旧漢字辞書である。

これをDebianのyaskkservで使う。

主な流れ

  • npiii.l.eucをyaskkserv形式に変換する
  • /etc/default/yaskkservを変更
  • yaskkservをrestart

辞書の変換


まずはnpiii.l.euc (EUCの辞書)を、yaskkserv packageに付属するyaskkserv_make_dictionaryというcommandで専用形式に変換する。

% yaskkserv_make_dictionary npiii.l.euc npiii.yaskkserv

できた辞書 (npiii.yaskkserv)を適当なdirectoryにcopyする:

% sudo cp -i npiii.yaskkserv /usr/share/yaskkserv/

yaskkservの設定変更


Debian packageのyaskkservでは設定fileが/etc/default/yaskkservなのでこれを編集する。終わりの方にPKG_DICSという部分があるので、その一番最後にでも生成した辞書の名前 (今回の場合はnpiii)を追加:

PKG_DICS="\
SKK-JISYO.L \
...
中略
...
SKK-JISYO.JIS2 \
npiii
"

どうやらfile suffixの.yaskkservは書かなくて良い (寧ろ書くとだめっぽい)ので省略する。

yaskkservの再起動


% sudo /etc/init.d/yaskkserv restart

適当な語句を変換してみて、旧仮名旧漢字の候補が表示されるのを確認する。