2018年2月2日金曜日

Sanwaのデジタルマルチメータ CD771のヒューズ交換

Sanwa (三和電気計器)のデジタルマルチメータCD771で乾電池の電圧を測定しようとした所、新品の電池に対しても全く反応がなかった。

最初はテストリードの断線や端子の接触不良などを疑ったが、ヒューズの切断という可能性に思い至った。調べてみると、電流(uA/mA)/1.5V乾電池の電圧測定を行う端子 (図1の赤矢印)に繋がる500mA/1000Vのヒューズが切れていると分かった。

あいにく予備のヒューズを持っていなかったため、通販で調達し交換した。


図1 CD771の正面。赤矢印は小電流/1.5V乾電池の起電力測定の端子

図2 CD771の背面。赤矢印は乾電池ボックス固定用のネジ穴

図3 左は取扱説明書の上に乗せた乾電池ボックス。右の本体の赤矢印はネジ穴

図4 左は本体正面側。赤線で囲んだ場所に今回切れたヒューズが取り付けてあった。
右は本体背面側で赤矢印は予備ヒューズを入れておく場所

図5 今後に備え、カバーを外して予備のヒューズを入れておく

図6 新しいヒューズを入れる。逆の手順で本体を組み立て、動作チェックをして作業終了

ちなみに、使用されているヒューズはガラスのケースに入ったタイプではないため、外見からは切れているかどうかが分からない。従って、デジタルマルチメータの導通チェック機能などを使って導通を調べる必要がある。

今回は別のデジタルマルチメータで導通を調べたが、仮にCD771しか持っていなくてもヒューズを取り外した状態で一旦組み直して導通チェックは可能だ (導通チェックの端子は今回切れたヒューズと関係ないので)。

2018年1月22日月曜日

LEPY LP-2024A+の改造についての記録

LEPYのデジタルアンプであるLP-2024A+について、改造に一定の目処がついたのでまとめておく。


改造の概要


* 電源キャパシタの交換 ※電圧変動の安定化
* OPampの電源キャパシタの交換 470uF → 2200uF (2.2mF) ※電圧変動の安定化
* 入力カップリングキャパシタの交換 3.3uF → 47uF ※低音域の減衰を減らす
* OPampの交換 Rohm BA4560 → National Semiconductor LME49720NA ※雑音の低減及び高音質化
* OPamp→TA2024のカップリングキャパシタの交換 電解4.7uF → 積層フィルム 2.2uF ※高音質化 (TA2024のdatasheet値)
* 出力段インダクタの交換 ※高音質化
* 出力段キャパシタの交換 0.47uF (470nF) → 0.22uF (220nF) ※インピーダンス 4Ω→8Ωへの定数変更 (TA2024 datasheet値)

なお、改造を終えて当初の目的が達成されたかは、出力端子にスピーカー代わりのダミー抵抗を接続した上でオシロスコープ (やそれに類する測定器具)を用いて判断する必要があるが、当方では行っていない。つまり、効果は未検証であることに留意。


価格 (部品代)


本体 (スイッチング電源込み)と部品代で5000円ぐらい。

* 本体+スイッチング電源 (ACアダプタ) → 3200円ぐらい @amazon
* RCA-3.5mmステレオケーブル → 500円ぐらい @amazon
* Rubycon ZLH 電源用アルミニウム電解キャパシタ 2200uF/35V 180 @秋月
* National Semiconductor LME49720NA 260 ×2 = 520 @秋月
* ニッセイ電機 積層メタライズドポリエステルフィルムキャパシタ 2.2uF/50V 68×2 = 136 @マルツ
* ニッセイ電機 積層メタライズドポリエステルフィルムキャパシタ 0.22uF/50V 14×4 = 56 @マルツ
* Panasonic ラジアルリードインダクタ ELC09D100F 103 ×4 = 412 @RS


使った道具


* はんだごて
* リワークツール
* 固定する台座
* ドライバ (hex, plus)
* フラックス (電子回路基板用) ※板金用と間違えないこと
* ピンバイス 0.8mm


残された改善点


* 電源キャパシタの増量 → 4700uF (4.7mF)程度?
* OPamp-TA2024 カップリングキャパシタの増量 → 4.7uF程度?
* 出力段インダクタの交換 → 磁気シールド付きのもの?
* 可変抵抗器の交換
* 電源をスイッチング電源からトランス電源へ変更
* 電源電圧を12V→15Vへ上げる (TA2024はabsolute maximum ratingで16Vまで) ※この改造を行う場合、リレー×2をDC15V driveの物へ要交換、及び各キャパシタの耐圧を要確認

以上の改善を行う目的


* 電源に関するキャパシタの増量は、リップル (電源変動)に対する安定性向上が見込める
* カップリングキャパシタの増量は、低音域の減衰量低減が見込める
* 出力段インダクタをシールド付きへ交換すると、隣接したインダクタ同士の磁気干渉によるクロストークの低減が見込める
* 可変抵抗器の交換は、ギャングエラー (左右チャンネルの抵抗値差による音量差)を減らせれば高音質化が見込める他、いわゆるガリオーム対策にもなる (かもしれない)
* トランス電源への変更は、電源ノイズの低減による高音質化を見込める

電源電圧の向上とOPampの選定について


電源電圧の昇圧 (12V→15V)は、一般に電源電圧が高い方がOPampなどの性能が上がる (本来の性能を発揮できる)ことを期待している。詳しくは各OPampのdatasheetを参照する必要があるが、おおむね±15V程度の電源電圧 (つまり30V程度)を与えた場合にdatasheetの性能が発揮されると読める。

ただし、デジタルアンプICであるTA2024は絶対定格が16Vまでなので、余裕を見て15Vまでにしておくのが良さそうだ。また、リレーが12V駆動のものなのでこれを交換する必要もある。更に、OPampは本来正負電源なので、真面目に±15Vを与える場合には対応する電源を用意した上で基板に大幅な加工が必要になる。

今回の改造でNational Semiconductor (現Texas Instruments)のLME49720NAを採用したのは、高々12V (仮にその半分を仮想GNDとした場合±6V)程度の電圧では、高耐圧版であるLME49860NA (や、その他の高性能OPamp)を使う必要性が薄い (ほぼない)と判断したため。価格も260円 (秋月)とこなれている (ちなみに49860は倍ぐらいの値がする)。

もちろん、LM4562、LME49720、LME49860といったdatasheet上では同じスペックのOPampでも聞き比べると違いが出るという意見もあるので、全く無駄であるとは断定しない。

※最近 (2018-01-22)確認してみたところ、秋月ではLME49860の取り扱いがなくなっている (以前からdiscontinuedのマークはついていた)。これから入手するならばLME49720で良いだろう。

2017年12月28日木曜日

OMRON BY50Sのバッテリー交換

先日、使用中のUPS (OMRON BY50S)のバッテリ交換ランプが点灯、アラームが鳴ったので、その交換を行った。

申し込み手続き


OMRONのUPSを購入して3ヶ月以内に利用者登録をすることで、3年以内にバッテリ交換が必要となった場合の無料交換サービスを受けられる。

* OMRONのwebsiteから必要な手続きをする
* このとき、UPSのserial numberなどが必要になるので控えておく
* 申し込むと折り返しemailでの連絡がある
* 受け付けられると納入日などの連絡があり、交換用バッテリが送られてくる

交換作業


必要なもの


* UPS本体
* 交換用バッテリ
* プラスドライバ (2番)
* ペンチ or プライヤ
* 保護用のテープ (マスキングテープ、ガムテープ、etc)
* 絶縁テープ (ケーブルの被覆を傷付けてしまった場合に巻く)
* UPSの取り扱い説明書

UPSの電源を切るか、入れたままか


BY50Sは電源を入れたままでもバッテリ交換が可能なので、今回はそうした。ただし、その場合は以下のような注意がある:

* UL規格 (機能と安全性の規格)を満たさなくなる (cf. [UL (安全機関) - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/UL_(%E5%AE%89%E5%85%A8%E6%A9%9F%E9%96%A2)))
* 交換中の瞬停、停電は保護されない

従って、負荷側の電源を落としUPSを停止させてからの交換が推奨される。設置した場所から動かすことで交換作業がしやすくなる利点もある。

手順


* UPSの右側面を上にしてゆっくり倒す
* 底面のネジを1本外してカバーを開く
* バッテリに貼られているラベルの一部が接着されていないので、そこを引っ張り半分くらい取り出す
* 赤と黒の電源ケーブルを外す
* バッテリを完全に引き抜く

新しいバッテリは逆の順で挿入、装着する。

交換後、ブザー停止/テストボタンを長押しして新しいバッテリを認識させる。

注意点など


実際にやってみるとバッテリとケーブルを接続するコネクタが固くてなかなか外れなかった。説明書にあるように、ペンチやプライヤの類で上下に揺らしながら少しづつ外していく必要があった。このとき、ケーブルの被覆を傷付けないように、金属部分を予めテープで巻いておくと良いだろう。

また、新しいバッテリにケーブルを接続する際もなかなか奥まで入らなかった。やはりケーブルの被覆を傷付けないように注意しながら、道具をうまく活用する必要がある。

交換後のバッテリーの処分


送料のみ負担で不要となったバッテリを処分してもらえる。バッテリが送られてきた箱はそのまま使えるので取っておく。

不要となったバッテリの処分を急ぐ必要は特にないので、年末年始の混雑を避けて、来年の適当な時期まで待つ予定。

2017年12月27日水曜日

今年破壊したモノたち (2017年)

2017年中に主に不注意で破壊してしまったモノたち


Linear Technology LT1364CN8


OPAMP。方向を間違えてICソケットに挿入、通電 → 破損。

0.5mmピンバイス (ダイソー)


スルーホール基板に残ったハンダに穴開け作業中に折れた。セットの0.8mmは存命、使用中。

ネオンランプ ×2


電流制限抵抗なしで100VACに直結 → 破裂。

SHARP S108T02


SSR。

SSRでネオンランプ点灯を制御する実験中↑に巻き込まれ、AC側に過電流が流れた。ショートモードで故障。

Cree XP-L


パワーLED。

放熱対策のためアルミ基板の裏にはんだを盛っている最中に加熱し過ぎた。樹脂製カバーが外れ破損。

豆電球


昔ながらの豆電球。電圧を盛り過ぎて焼き切れた。

キセノンランプ


National SemiconductorのレギュレータLM338Tで実験中に、可変抵抗器の調整が狂って電圧を上げ過ぎ焼き切れた。

不注意ではなく、意図して破壊 (分解)したモノたち


コイズミ 蛍光灯


部屋の照明をLEDに変更し不要になった。別の部屋での再利用も考えたが、もう10年以上経過していたので分解。

アイリスオーヤマ ECOLUX


LED電球。

点灯しているとチラつくようになり、分解して調べてみた。


番外編 寿命を迎えたモノたち


ASUS A31N1302


Li-ion battery pack。

分解してみると、3本の18650セルが直列に繋がっており、そのうちの1本が死亡していた (起電力0V)。

OMRON BY50Sのlead battery


交換用batteryを手配中。 → 交換した cf. http://typeinf-memo.blogspot.com/2017/12/omron-by50s.html

2017年12月26日火曜日

SwissMicros DM42のfirmware update (w/ dfu-util)

update information:

* 2018-10-15: 2018-10-07にfirmware v3.11がreleaseされた。USB cable接続時にfreezeするbugが解決されたのでupgrade推奨
* 2018-03-26: 2018-03-25にfirmware v3.5がreleaseされた
* 2018-02-19: 2018-02-12にfirmware v3.3がreleaseされた
* 2018-01-07: 2018-01-05にfirmware v3.2がreleaseされた

(追記は以上)


届いたDM42のfirmwareはv3.0だったので、2017-12-26現在の最新版であるv3.1にupgradeした。

upgrade前 (v3.0)

upgrade後 (v3.1)

手順はhttps://www.swissmicros.com/dm42/doc/dm42_user_manual/#_firmware_updateに詳しく解説されているので参照のこと。

たぶん、Windowsでdm_toolを使ったfirmware upgradeは誰かがやっていると思うので、Linux (Debian)からdfu-utilを使ってやってみた。

概要

必要なもの


* SwissMicros DM42
* Linux box (w/ USB)
* USB cable (A-microB)
* 細いピン (或いは伸ばしたゼムクリップ)



手順


準備 ※一度行えば以降は不要


* Linux machineにdfu-utilをinstall (apt-get install dfu-util)
* DM42を認識するようにudevを設定 (あるいはsudoでdfu-utilを使う)

firmware update


* firmwareをdownload (DM42_flash_XX.bin)
* DM42をbootloader modeに移行
* DM42とLinux machineをUSB cableで接続 (DM42側はmicroUSB, PC側はA)
* dfu-utilsで書き込み
* DM42の背面にあるRESET buttonを細いピンのようなもので押してreset

実際のlog


USB cableでDM42 (bootloader mode)を接続した際のdmesg。

% dmesg
...
[676590.811335] usb 1-1.7: new full-speed USB device number 8 using ehci-pci
[676590.890786] usb 1-1.7: New USB device found, idVendor=0483, idProduct=df11
[676590.890789] usb 1-1.7: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=3
[676590.890791] usb 1-1.7: Product: STM32  BOOTLOADER
[676590.890792] usb 1-1.7: Manufacturer: STMicroelectronics
[676590.890794] usb 1-1.7: SerialNumber: ************

dfu-utilで認識しているか確認。

% dfu-util -l
dfu-util 0.9

Copyright 2005-2009 Weston Schmidt, Harald Welte and OpenMoko Inc.
Copyright 2010-2016 Tormod Volden and Stefan Schmidt
This program is Free Software and has ABSOLUTELY NO WARRANTY
Please report bugs to http://sourceforge.net/p/dfu-util/tickets/

Found DFU: [0483:df11] ver=2200, devnum=8, cfg=1, intf=0, path="1-1.7", alt=2, name="@OTP Memory /0x1FFF7000/01*0001Ke", serial="************"
Found DFU: [0483:df11] ver=2200, devnum=8, cfg=1, intf=0, path="1-1.7", alt=1, name="@Option Bytes  /0x1FFF7800/01*040 e/0x1FFFF800/01*040 e", serial="2069328B4834"
Found DFU: [0483:df11] ver=2200, devnum=8, cfg=1, intf=0, path="1-1.7", alt=0, name="@Internal Flash  /0x08000000/512*0002Kg", serial="************"

実際の書き込み。

% dfu-util -D DM42_flash_3.1.bin -d 0483:df11 -a "@Internal Flash  /0x08000000/512*0002Kg" -s 0x8000000
dfu-util 0.9

Copyright 2005-2009 Weston Schmidt, Harald Welte and OpenMoko Inc.
Copyright 2010-2016 Tormod Volden and Stefan Schmidt
This program is Free Software and has ABSOLUTELY NO WARRANTY
Please report bugs to http://sourceforge.net/p/dfu-util/tickets/

dfu-util: Invalid DFU suffix signature
dfu-util: A valid DFU suffix will be required in a future dfu-util release!!!
Opening DFU capable USB device...
ID 0483:df11
Run-time device DFU version 011a
Claiming USB DFU Interface...
Setting Alternate Setting #0 ...
Determining device status: state = dfuIDLE, status = 0
dfuIDLE, continuing 
DFU mode device DFU version 011a
Device returned transfer size 2048
DfuSe interface name: "Internal Flash  "
Downloading to address = 0x08000000, size = 865928
Download        [=========================] 100%       865928 bytes
Download done.
File downloaded successfully

蛇足: 失敗例


ちなみに、CLIで実行する場合には手順を説明したpageから (ここからではなく)のcopy'n'pasteを推奨する。著者は-s 0x8000000とすべきところを-s 0x800000と「0」を1つ少なく書いたばかりに「書き込めない」とのerrorを見る羽目になった。


% dfu-util -D DM42_flash_3.1.bin -d 0483:df11 -a "@Internal Flash  /0x08000000/512*0002Kg" -s 0x800000
dfu-util 0.9

Copyright 2005-2009 Weston Schmidt, Harald Welte and OpenMoko Inc.
Copyright 2010-2016 Tormod Volden and Stefan Schmidt
This program is Free Software and has ABSOLUTELY NO WARRANTY
Please report bugs to http://sourceforge.net/p/dfu-util/tickets/

dfu-util: Invalid DFU suffix signature
dfu-util: A valid DFU suffix will be required in a future dfu-util release!!!
Opening DFU capable USB device...
ID 0483:df11
Run-time device DFU version 011a
Claiming USB DFU Interface...
Setting Alternate Setting #0 ...
Determining device status: state = dfuIDLE, status = 0
dfuIDLE, continuing
DFU mode device DFU version 011a
Device returned transfer size 2048
DfuSe interface name: "Internal Flash  "
Downloading to address = 0x00800000, size = 865928
dfu-util: Last page at 0x008d3687 is not writeable


SwissMicros DM42が届いたのでfirst impressionなど (2018-10-15更新)

*** 更新情報 ***

2018-10-15: DM42のfirmware v3.7以降には、一部個体でUSB cableを接続するとfreezeするbugがある。Affectしている場合はv3.11へのupdateで解消するので適用を検討されたい。

*** 更新情報ここまで ***


注文していたSwissMicros DM42 (往年の名機HP-42Sのclone)が届いた。


左側はDM42、右側はSwissMicros DM-15L (HP-15Cのclone)



* 寒いせいもあってかcoverから取り出すときにとてもキツかった
* key pressの感触は固め (特にENTER)
* LCDが大きくとても見やすい
* 本体の質量は176g (電池込み)で、SwissMicros DM15L (電池込み)が129gなのと比較して重い
* 黒い艶消しの塗装・表面処理がなされているAl製 (かは未確認だがおそらく金属製)筐体
* DM42が薄いこともあり、よりsolidに感じられる

User manualが公開されているので参照されたい。

cf. [DM42 User Manual](https://www.swissmicros.com/dm42/doc/dm42_user_manual/)

なお、現時点 (2017-12-26)では電池交換についていまいち分からないので、今後情報のupdateがなされるのを待ちたい (ざっくり検索してみた限りはCR2032×1のようだ)。

 cf. [SwissMicros DM42 | A collection of programmable and non-programmable calculators](http://calculators.torensma.net/index.php?page.id=16&calculator.id=724&action=detail)。

ちょっと使ってみる


よくわからなくなったときは、とりあえずEXITを押せばOK。とにかく元に画面表示に戻るまでEXITを押す。

日付と時間がズレているので修正


* □+SETUP (0)でSetup menuに入る
* 3. Settingsを△/▽で選択してENTER
* 1. Set Timeと2. Set Dateでそれぞれ時間と日付を調整できる。下に+1Y (1年足す)とか出ているのでそれらの中から適切な機能を選んで日付と時刻を合わせたらENTERを押して確定する


stack表示の調整


* XYZTL (default) → X, Y, Z, Tの4つに加えてlast answer (L)を表示する。L-registerの内容は□+LAST X (x≶y)でX-registerにcopyされる。T-registerは特殊で、ここに入った値はstackが1段下がった時にZ-registerにcopyされる

stackを用いた演算について


数値を入力すると最初にX-registerに、以下ENTERを押すごとにY → Z  → Tと順に積まれていく。1つのoperandに対する演算はX-registerに適用される (eg. √とかlogとかsinとか)。2つのoperandsに対する演算はXとYの両registersを引数とし、演算結果をX-registerに積む。このとき、Y←Z, Z←Tでregistersの内容がcopyされる。

mode設定


□+MODES (+/-)でmode設定に入る。

関数電卓ではお約束の角度単位 (DEG/RAD/GRAD)、複素数表示形式のRECT/POLARなどが調整できる。

disp設定


□+DISP (E)でdisp設定に入る。

やはり関数電卓で重要な数値の表示形式を設定する。

* FIX → 小数点以下の表示桁数を固定
* SCI → scientific notation、科学技術計算でよく出てくる指数による表示
* ENG → engineering notation、指数表示だが3ごと (SI接頭辞に対応する)表示

など。

CASIOの関数電卓とかだと確か[E↔F]みたいな名前の機能があって (手持ちのfx-JP500だとENGと←が対応?)表示を切り替えるが、HPのRPN電卓ではdisp設定から行う。

menu keyについて


* menu key (function key)はdefaultでは表示されていないが、機能そのものは
[Help][Menu][     ][Volum][RegFm][FonSz]
の順に割り当てられている。[Menu] (左から2番目)を押下して表示/非表示を切り替える
* □+CUSTOM (2)でcustom menuを表示 → □+ASSIGN (1)でよく使う機能を最大18個登録できる

よく使う関数や機能が何かは人や用途によって違うが、以下のようなものは候補になるんじゃないかと:

* IP (integer part) → 整数部分を取り出す eg. 16.22 → 16.00
* MOD (modulo) → 整数除算の余り eg. 2 MOD 7 → 2
* GAM (gamma) → Γ function (階乗の一般化)
* COMB (combination) → nCr (組み合わせ)
* PERM (permutation) → nPr (順列)

既に割り当てられていても□ (shift?)を押さないといけない機能 (πとかy^xとか)をよく使う場合には有効活用できるだろう。

その他、気になったことなど


off時の画面表示


DM42のdefaultでは電源offでも画面に何かしら表示されているがこれは正常。

確か設定で切れるはず。

なお、好きな画像を表示するようにもできる:

cf. [DM42の画面にNieR:Automataの2Bさんの画像を表示する](https://typeinf-memo.blogspot.com/2018/02/swissmicros-dm42off-imagenierautomata2b.html)

stack段数設定について


HP 50gだとstack段数は実質的に∞ (memoryの上限がlimit)だし、WP 34S (HP 10b/HP 20bのfirmware改造版)だと4段と8段を切り替えられるが、DM42 (中身のFree42)では今のところこの機能はないようだ。

programmable


programはまだ試していないので、時間を見つけていずれ。

試しにユークリッドの互除法を実装してみたので参照されたい:

cf. [SwissMicros DM42で簡単なprogramを組んでみる](https://typeinf-memo.blogspot.com/2018/03/swissmicros-dm42program.html)

firmware updateについて


DM42はfirmware updateによりbugfixや機能強化がなされる。方法については既に記事を書いているので参照されたい:

cf. [SwissMicros DM42のfirmware update](https://typeinf-memo.blogspot.com/2017/12/swissmicros-dm42firmware-update.html)

参考URL


* [SwissMicros](https://www.swissmicros.com/dm42.php)
* [HP-42S - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/HP-42S)


2017年12月9日土曜日

shell scriptでsignal handling (w/ trap)

ちょっとしたshell scriptを書いていると、Ctrl-Cでprocessを殺した時などに適当な処理をさせたいことがある。

例えば、gpioに出力するscriptを実行中にCtrl-Cを押下すると、タイミングによってはgpioに出力しっ放しになり、後からpinを調べてgpio write $PIN 0などと手作業で始末しなければならない。これはいかにも面倒なので、Ctrl-Cによる中断 (SIGINT)が発生した際に終了処理を行わせたくなる。

この目的を達成するために、shell builtin commandであるtrapが使える。ただし、trapの仕様 (受け付けるoptionの種類や数)がshellによって異なるので注意が必要。以下、bashにおける利用例を挙げる。

使い方


singalに対する処理を指定する


trap <commands> <signals>

<commands>にはdouble quotation (")で括ってcommandの羅列が指定できる。

<signals>にはSIGINTやSIGTERMなどが指定できる。bashのtrapでは、trap -pで指定できるsignalsのlistが表示される。1つの処理に対して複数のsignalsを指定できる。

例: SIGINT (Ctrl-C)とSIGTERMが発生した時にgpio 25番 (WiringPi)に0を出力して終了する

$ trap "gpio out 25 0; exit" SIGINT SIGTERM

signalを単に無視する


<commands>に"" (空文字列)を渡す。

trap "" <signals>

例: SIGINTを無視する

$ trap "" SIGINT

signal handlingをdefaultに戻す


<commands>に"-" (hyphen)を指定する。

trap - <signals>

例: SIGINTのsiginal handlingをdefaultに戻す

$ trap - SIGINT

※bashの場合は<commands>を省略しても同じ効果。

$ trap SIGINT

注意


* shebang (shell scriptの1行目)を/bin/bashにしておくこと
* trapはshell scriptで使う場合が殆どだが、その際、なるべく早い段階で設定しておくこと → trapによるsignal handlingが設定されていない状態で主たる処理が始まってしまう。

少し考えれば当たり前なのだが、なぜか最後にtrapを指定していたscriptがあったので敢えて注意を。

補遺


shellによるtrapの動作やoptionsの違いについて。

options

* bashのtrapのみ、-lや-pといったoptionを受け付ける
* zshのtrapは何もしない
* dash (Debian defaultの/bin/sh)のtrapではerror

書式


* bashやzshのtrapは、<signals>として例えば"SIGINT"もしくはSIG抜きの省略形"INT"のような名前、或いは対応する番号 (SIGINTは2)で指定する
* dashでは、"INT" (SIG抜き)或いは番号 (2)で指定する

出典


* man bash-builtins
* man zshbuiltins
* man dash