2017年8月3日木曜日

非常時の情報収集手段としてのラジオ

非常時の情報収集手段としてのラジオについてちょっと考えてみる


なぜスマホだけではだめか?


東日本大震災とか、近年多発している豪雨災害とかでも、放送による情報入手で一番確実なのはラジオだと思っている。その理由は大きく2つあって、1つ目は原理的に輻輳が発生しない放送であること、2つ目は消費電力が小さいので長時間の利用が可能なこと。

スマートフォンは通信手段にもなるし、(機種によっては)ワンセグも見れるし、アプリを入れておけばラジオ番組も聞けるし、ライトにもなるしと万能だ。万能な物は日常生活では持ち物が減るなど利点が多いが、非常時は少々勝手が違ってくる。

一番の問題は電源で、モバイルブースター (大容量バッテリー)も随分普及したが、それでもバッテリーの持続時間が十分とは言えない現状がある。生存性を考えると、最低限、明り (ライト)とラジオは別口で専用品を持つ方が、機能別にデバイスを分けられる (なくしたり壊したりすることへの抵抗性)点でも、バッテリーの持ちの点でも望ましい。

理想的な電源


非常時に確実に使えることを考えると「電源が何か」はとても重要なファクターだ。非常用持ち出し袋に入れておいたラジオや懐中電灯が電池切れで使えない、なんてケースは枚挙に暇がない。電池が切れているだけならばまだマシだが、場合によっては液漏れによって故障している場合すらある。乾電池は抜いて別に保管しておくことを勧める。

ラジオで言うと、最も入手性の良いAA×1で長時間聞けるのが理想的ではある。そう言う意味で、容量は大きくても入手性の悪いD (たぶん最も悪いのはC)より、AAやAAAを電源にするのは理に適っていると思う (応用範囲も広いし)。

ちなみに、手元にあるICF-801はC×3だが、スペーサと金属製のゼムクリップ (これがないと導通しない)を使ってAA eneloop×3で運用している。

持ち歩きに向いたカードサイズのラジオ (SONY ICF-R351とか)では、AAA×1或いはAAA×2が標準的である。

日常的に使ってこそ、非日常でも頼りになる


あと重要だと思うのは、日常でラジオ (のハードウェア)を使う、ラジオを聞くことだと思う。非常時に役立つからと言っても、日頃から支えているリスナーがいなければそもそも事業として立ち行かない。また、どの局でどんな情報が得られるのか傾向を掴んでおくと情報の取捨選択もやりやすい。

東日本大震災の時は特に酷かったが、どこもかしこも自粛ムードの中で、延々と災害の情報とACのCMばかり見せられ聞かされるのは、例え直接的な被害がなくとも気が滅入る。全く関係ない日頃の番組や、音楽を聞きたくなる。そういう時に、複数のチャンネル (複数の局、時間帯、或いはメディア)を知っていることは強みになる。

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